キックボクシングと総合格闘技の違い

キックボクシングと総合格闘技の違い

ボクシング、キックボクシング、総合格闘技の違いとは?

格闘技が好きな方はパッと答えられると思いますがあまり観ない方には違いがよく分からないのではないでしょうか?

 

違いとしてはまずルールが全然違います。

かんっっったんに説明すると、ボクシングはパンチのみ、キックボクシングはキックもOK、総合格闘技は寝技もOKです。

 

◎ボクシング

攻撃方法はパンチのみ。

テレビで観るような世界戦は3分12ラウンド行いますがデビューしたてのボクサーなど戦績によって4ラウンドだったり8ラウンドだったりします。

パンチのみと聞くと上半身しか使わないようなイメージを抱きがちですが、むしろ最もステップワークが重要です。

パンチのみな分、ステップワークやパンチの打ち分け・コンビネーションパンチなどの技術が高くないと相手にパンチを当てられないのです。

守る側も相手の攻撃方法はパンチしかないと分かっているわけですからね。

他の2つと比べて世界的にルールが統一されているのがボクシングです。

数ある格闘技の中でも最も歴史が古いと言われています。

主要団体はWBA、WBC、WBO、IBFとありますが、団体というより世界チャンピオンのベルトの種類がいくつかある、というイメージのほうが分かりやすいかもしれません。

どの団体で上を目指すのも自由ですし、統一王者といって複数の団体でチャンピオンになるボクサーもいます。

ボクシングで有名なのは井上尚弥選手や村田諒太選手など。

 

◎キックボクシング

攻撃方法はパンチとキック、ヒジ、ヒザ。

キックボクシングは様々な団体があり、団体によって細かいルールは違います。

多いのは3分3ラウンド。

ボクシングと比べてラウンド数が少ない分最初からペースを飛ばしていく選手も多く、試合が始まってすぐに1ラウンドでKO決着ということも少なくありません。

皆さんご存じのK-1もこのキックボクシングに分類されます。

(正確にはK-1はキックボクシングや空手などの立ち技格闘技の頂点という感じのコンセプト)

ですが団体によって肘打ちOKだったりダメだったり、首相撲からのヒザOKだったりダメだったりとルールが違います。

主要団体はK-1、RISE、KNOCK OUT、Krushなど。

選手は団体に所属するかたちになるので基本的に他団体の選手と試合をすることはありません。

K-1とKrushは運営会社が同じなのでどちらの試合にも出場しています。

キックボクシングで有名なのは那須川天心選手や武尊選手など。

この2人の対決がなかなか実現しないのは上記の通り団体自体が違う為です。

 

ムエタイもジャンルで言えばキックボクシングと同じ分類に入ります。

というのもキックボクシングはそもそもムエタイを参考にして日本で発足しました。

ムエタイの場合は肘打ちや投げ技なども有効です。

 

◎総合格闘技(MMA)

総合格闘技はMixed Martial Arts、略してMMAとも呼ばれます。

総合格闘技の名の通り寝技もアリなため攻撃方法も多岐にわたります。

パンチ、キックの他にタックル、投げ技、締め技などなど。

ルールも団体によっての差が大きく、世界最高峰と言われる総合格闘技団体UFCでは基本は5分3ラウンドですがメインイベントは5分5ラウンドだったり、日本のRIZINでの総合格闘技の試合では1ラウンド目が10分で2ラウンド目が5分と変則的だったりします。

またリングもボクシングなどと同じように四角いリングを使用する団体があれば、オクタゴンと呼ばれる六角形の金網の中で行う団体もあります。

総合格闘技では寝技などもおこなう性質上、ボクシンググローブは使わずオープンフィンガーグローブというグローブを着用します。

ボクシンググローブと比べても非常に薄く作られており、コンビネーションパンチというよりは一発一発を強く打つスタイルの選手が多いです。

グローブの違いがボクシングと総合格闘技のパンチスタイルの違いにも繋がるわけです。

関節技が存在するためタップアウト、つまりギブアップが存在します。関節技を極められてもう無理となったら自らタップします(タップせずに堪えようとした結果失神したり関節を痛めてしまうこともあります)

総合格闘技は攻撃方法のバリエーションが多いため、1人1人得意分野が違ってボクシングが得意だったりキックが得意だったり関節技が得意だったりと、いろんなタイプのファイターがいます。

主要団体はUFC、ベラトール、ONEなど。

総合格闘技で有名なのは堀口恭司選手や朝倉未来選手朝倉海選手など。

 

 

ルールが違うともちろん練習方法も変わりますのでこれらの競技を兼任している選手は少ないです。

ちなみにRIZINは競技は問わず、キックボクシングの試合もあれば総合格闘技の試合もおこないます。

柔道や相撲、レスリングにプロレスなど様々な競技の選手がRIZINのリングに上がったりします。

 

なんであの〇〇選手と〇〇選手は戦わないんだろう?と思ったらそもそもやってる競技が違った、なんてこともあります。

そういえばあの格闘家の人はどの競技の選手なんだろう?と思ったらぜひ調べてみてください。

格闘技は少しルールが違うだけで別物になる

格闘技のルール

ボクシング・キックボクシング・総合格闘技を兼任している選手は少ないというお話をしましたが、具体的になにが違うのでしょう?

例えば「キックボクシングの選手もキックしなければボクシングできるんじゃないの?」

たしかに理屈上はそうですね!

ボクシングの選手が寝技ありの総合格闘技で試合するのは難しいかもしれませんが、反対に普段キックボクシングや総合格闘技で試合をしている選手がパンチのみに絞るのはできそうな気がします。

 

しかし実際のところそれほど簡単なものでもありません。

キックがあるかないかで構え方や距離の取り方も全然違います。

まず距離ですが、キックボクシングよりボクシングのほうが間合いも近いです。

なぜかというと基本的にキックよりパンチのほうがリーチも短いので相手との距離も近くなります。

本職でないルールで行うとこの間合いの違いに戸惑うことが多いですね。

キックありなら相手が前に出ようとしたところに前蹴りを使って動きを止めたりもできるのですが、パンチのみだとパンチでどうにかするしかありません。

ボクサーは常にその条件で戦っていますが、キックボクシングや総合格闘技の選手は普段からそういった練習をしていなければ難しいでしょうね。

 

だからボクシングのほうがすごいとかそういうことではなく、単純に自分の本職ではないところで戦うのはなかなか難しいよというお話でした。

なのでボクシングの選手がキックボクシングや総合格闘技の試合をしてあっさり負けてしまったり、総合格闘技の選手がボクシングやキックボクシングの試合で負けてしまってもイコールその選手が弱い、イコールその競技が弱いというわけではなく競技そのものの違いがあることを知ってもらえればなと思います。

逆に言えば相手の土壌で勝利するのは本当にすごいことなので、観客も大盛り上がりになりますね。

魔裟斗さん対山本キッド徳郁さんや長島自演乙雄一郎さん対青木真也さんの試合などはこういったまさに「異種格闘技戦」といった感じで非常に面白い試合だったのでぜひ観てみてください。